お久しぶりです.前回投稿が3月ですね.梅雨なのかどうかよくわかりませんが,雨が降ったり晴れたりする季節になりました.のらりくらり続けていけたらいいなと思います.
今回の内容は「ノートPCの選び方」です.まあ,決定版というほどまとめられる自信はありませんが,「ノートPCを買いたいけど,どこを見て選べばよいかわからない」という人の助けにはなると思います.
久しぶりにノートPCを買うことになり,検索に検索を重ねていくうちに,誰かの役に立ちそうだなと思ったのが,この記事をを書くきっかけとなりました.それでは購入時のポイントを紹介していきましょう.
OS
OSとはOperating System(オペレーティングシステム)の略で,コンピュータのベースとなる部分のことです.一般的なPC利用でOSのことを特に気にする必要がありませんが,PCに少し詳しくなるとWindows派かMac派かという議論に巻き込まれます.ただもっと詳しくなると最終的には「どっちでもいい」となります.私は基本的にWindowsしか使わないので,今回の記事もWindowsのPC購入時に気にする点ということを前提に記事を書きます.
基本的なモデル
できるだけ細かいことは気にせずにノートPCを購入したい人はメーカーが用意している基本モデルの種類で選べばよいと思います.
基本的には「ローエンドモデル」,「ミドルエンドモデル」,「ハイエンドモデル」が用意されており,用途と予算さえ決まっていれば簡単に決めることができます.
ローエンドモデルの用途と価格帯
用途:事務作業,テキストベースのメディアを対象とするネットサーフィン
価格帯:~50,000円
ローエンドモデルのコンピュータはPCスペックは低いですが,WordやExcellのような事務系のソフトを使ったり,軽いネットサーフィンをするのには十分だと思います.また,価格もお手頃でPCを始めてみたいなという人にも良いかもしれません.しかし,近年,PCで動画や高画質の画像を扱う場面が増えており,インターネットで動画を見たり,ビデオ通話したりしたい場合は少し予算を追加してミドルエンド以上のPCを購入することを強くおススメします.
ミドルエンドモデルの用途と価格帯
用途:ビジネスシーン全般における作業,学業シーン全般における作業,ネットサーフィン
価格帯:70,000円~100,000円
おそらくほとんどの人はこのスペックのPCを買うことで十分に仕事をこなすことができるでしょう.ミドルエンドモデルのPCなら動画や高画質な画像をストレスなく扱うことができ,どんなシーンでも「PCの動作が遅すぎる!」とイライラしなくて済みます.仕事や学業におけるレポート作成やインターネット検索はもちろんのこと,ローエンドモデルに比べて動画視聴やビデオ通話時の処理が高速になり仕事がはかどります.予算が価格帯に合っていれば,ほとんどの人がこのモデルを買うのが良いです.
ハイエンドモデルの用途と特徴
用途:動画編集,3Dグラフィックゲーム,3Dモデリング,計算量の多いプログラミング
価格帯:100,000円~
PCに負荷をかける作業を主に扱う人はハイエンドモデルのPCを購入すべきでしょう.用途は上述の通り,動画編集や3Dモデルを扱うようなシーンが挙げられます.もし,このような作業をミドルエンドモデル以下のPCで実行するとPCが固まってしまい,まともに仕事に手が付けられなくなります.最近はYoutubeで動画配信をしたり,3Dモデルを扱う仕事をしたりする人も増えてきているようなので,需要が高まってきてるかもしれません.
そんなに細かいことは気にしませんよという人はこの三つの基本モデルのことだけ知っておけばあっさりノートPCを買えるでしょう.お疲れさまでした.以下は細かいことをダラダラ書きますので,時間のある人だけ見ていただければと思います.
気にすべきスペック
もう少し細かいことを気にしだすとPC選びが楽しくなります.私も今回PC購入にあたって,いくつかポイントをしっかり見てきたので,絶対にPC選びを失敗したくない人は参考にしていただければと思います.
CPU
CPUはコンピュータ選びの中核となる部分ですね.CPUは処理部分なので,基本的には高性能なほど処理が速くなると考えて大丈夫です.CPUメーカーは主にIntel社とAMD社でIntel社はCoreシリーズ,AMD社はRyzenシリーズというブランドのシリーズを展開しています.どちらが良いのですかとたまに聞かれますが,基本的にはどちらでもよいです.ただIntel CoreシリーズもAMD Ryzenシリーズもランクがあり,性能と価格のトレードオフによってCPUを選びます.
Intel Coreシリーズには性能順にCore i9, Core i7, Core i5, Core i3があり,AMD RyzenシリーズにはRyzen 9, Ryzen 7, Ryzen 5, Ryzen 3があります.当然,性能が高いほど価格が高くなります.ミドルエンドだと5ぐらいを選んでおくと性能・価格的に無難です.あとは予算を見て5から上げるか下げるかという風に考えます.
また,CPUには世代というものがあり,世代にも注目すべきです.世代とは,俗にいう今年のモデルか去年のモデルかみたいなものです.例えばいくらCore i7のPC搭載と書かれていても5年ぐらい前のモデルになると最新のCore i3ぐらいの性能しかないということもあり得ます.このようなことを知らない人を餌食にする詐欺まがいの中古販売があるので,CPUの世代にも気を付けるべきですね.基本的に半導体製品開発技術は年々高度化するため,最新モデルを基準に選定すべきです.
世代間も含め,これまで開発されてきたCPUの性能を公平に評価するためにベンチマークテストという試験をして,CPUの型番ごとの性能を知ることができます.「(CPUの型番名) ベンチマーク」のように検索をかけるとCPUのスペック比較ができるので,CPUを選ぶときにはぜひ事前にベンチマークの評価を見てから選んでほしいですね.
メモリ
よく勘違いをしている人が多いのがメモリですね.メモリサイズは4GB,8GB,16GBと書かれているせいか,PCの記憶容量と思っている人が多いのですがそれは間違いです.メモリとは,CPUが処理をするときの作業領域です.従って作業領域が小さいと高性能なCPUを搭載していても処理全体は速くなりません.よく作業員と作業台に例えられます.「CPUが作業員,メモリが作業台だと考えると,いくら技術力が高い作業員がいても作業台が狭いと一度にできる処理できる仕事量が少なくなり,作業員の実力を最大限に発揮できない」みたいな感じですね.これもCPUと同じですが,性能と価格の天秤にかけて選びます.ミドルエンドなら8GBか16GBかというところです.ちょっと高いけどサクサク感を優先したいと思ったらやはり16GBを選ぶのが良いでしょう.ハイエンドになると32GBを搭載しているものが多いですが価格もそれなりに上がります.
ストレージ
これが一般的にいう記憶容量です.512GBとか1TBとか2TBとかいっているやつですね.ストレージの種類はHDDとSSDという二つのタイプに大別されます.最近は「処理の速さ」,「コンパクトさ」,「消費電力」などの観点からSSDが採用されているケースが多いように思います.HDD,SSDどちらにもメリット・デメリットがありますが,総合的な使い心地の面から考えるとSSDが良いと思います.SSDの弱点の一つとして,HDDより記憶容量が小さいことが挙げられますが,近年はクラウドサービスが充実しており,そもそもPC内部にデータを保存することがなくなってきています.このような点からもSSD 512GB程度のストレージをもつPCが選びやすいように思います.
サイズ・質量
これは用途によって決めるべきです.PC全体のサイズ(幅,厚さ)や質量は搭載しているパーツや構造によって変わります.画面やキーボードが大きければ幅が広くなり,USBポートやHDMIポートなどの側面インターフェースがあれば厚さが増します.逆に最近はファンレスと呼ばれるPC全体を冷まして処理性能をよくするファン部分を省いて薄く,軽くしているものなど様々です.持ち運びのシーンで使うケースが多いのか,家で置きっぱなしにすることが多いのかで決めたらよいと思います.持ち運びが多い場合は画面サイズ14インチ以下,質量1.5kg以下だと持ち運びやすいです.逆にそれより大きくなるとカバンやリュックに入りずらかったり,重くて持ち運ぶのが嫌になったりするかもしれません.
バッテリー継続時間
持ち運びのシーンでよく使うとなるとできるだけバッテリー持ちがよいものを選びたくなります.近年はスマホやノートPCの普及によって,喫茶店や駅の新幹線の中などでも電源ポートを見つける機会が多くなりましたが,できるだけバッテリー持ちがよい方が使いやすいです.ただ基本的にはバッテリー容量を大きくしようと思うと大きく,重くなるので,サイズとのトレードオフになると思います.ただLG社のgramというシリーズのノートPCのように軽いうえにバッテリーも長く持つというPCもあります.
今回PCを購入するにあたっては,だいたいこれらのポイントを押さえながら選びました.今回購入したPCスペックは以下のようなものでした.
CPU:AMD Ryzen 5 4500U with Radeon Graphics
メモリ:16.0GB
ストレージ:SSD 512GB
サイズ・質量:360mm x 234mm x 17.9mm, 1.71kg
画面サイズ:15.61インチ
バッテリー:最大7.5時間
できれば画面サイズは14インチにしたかったのですが,総合的なスペックと予算の兼ね合いで画面サイズだけは捨てるしかありませんでした.
使い心地に関わる細かい点
その他,使い心地に関わる点としては以下のような点が挙げられます.
キーボード:キー配置,テンキーの有無,バックライトの有無,各キーの大きさ
外部入出力ポート:USBポートの有無,画面出力ポート種類,イヤホンジャック有無
タッチパッドの種類:物理ボタンの有無,応答性
画面:タッチ入力の有無
こだわりだしたら本当にきりがなく,今回の購入にあたっても2週間ぐらいPCのサイトをウロチョロしながら,値段・スペック的に良いものを選びました.一応これよさそうだなと思ったPCのAmazonリンクを貼っておくので,興味のある方は見てみてくださいね.
購入を一度は検討したPCのAmazonリンクと解説
ASUS ZenBook Core i5 メモリ8GBモデル:100,000円以下でこのスペックはすごい!重さ1.15kgと持ち運びには完ぺきな重さ.メモリが16GBで画面サイズ14インチだったら買ってた.画面サイズ13.3インチは小さすぎて見づらいのよ.
HP HP ENVY x360 Ryzen 5, メモリ8GBモデル:画面が逆パカできるの意外と魅力的.1.25kgと軽い.ただこのスペックで100,000円オーバーはちょっと厳しい.
LG Ultra PC Ryzen 5 メモリ 8GBモデル:重量1.0kgを切って980gというえげつない軽さ.なおかつ最大バッテリ持続15.5時間とウソなんじゃないかというレベル.ただ100,000円ぐらいのモデルでSSD 256GBという点や画面サイズ13.3インチという点から購入を見送った.
Lenovo ThinkPad E14 Gen2 Core i5, メモリ 8GBモデル:使い心地の良い特徴的なキーボードのLenovo ThinkPadシリーズの14インチモデル.見た目も使い勝手もよいのだが,メモリ,SSDの大きさ,価格が条件を満たさず購入を見送った(以下のリンクはAmazonではなくLenovo公式HP).
これ以外にもたくさんのPCを検討してたが,最終的に選んだのはこれです.
HP PAVILION Ryzen 5,メモリ16GBモデル:画面サイズと質量は条件よりも少し大きくなってしまったが,総合的なコスパの良さは一番でした.また,購入時はAmazonセールで普段より10,000円ほど安くなっていたので,お得な買い物ができました.100,000円弱の予算で考えている人にはおススメのPCです.ぜひ検討してみてください.
最後に...
書いているのは深夜ですが,なぜか集中力が異常に高まり,ダラダラと長い文章になってしまいました.皆さんのPC購入参考になればよいなと思います.それではお休みなさい.